Chapter9(4/6ページ目)
チビクマちゃん騒動

一方、エヌ・ジンもそろそろ意地を張れなくなってきていた。

エヌ・トロピーと一緒に居るものの、殆どむっつりとしていて、そして時折携帯を開いては閉じ、開いては閉じ――そんなことを繰り返していた。

「ドクターエヌ・ジン・・・もうそろそろ戻ったほうが・・・」

「拙者に構わなくても大丈夫だ。もう、あのウスラトンカチの野郎のところには戻らん。もう決めたことだ」

「フォーエバー、意地を張っていても何にもなりませんよ。無駄にスペンドタイムするだけです・・・」

「ああ、うるさいな・・・」

「ああ、時間は矢のように過ぎていく――受け止めたくても、指の間からこぼれてしまう・・・」

「何か申したいことでも?」

「――勿体無い・・・きっとメイビー、コルテックス博士はユーのヘルプを求めているはず」

「・・・お主はそうだと思うか?」

「ホワイ?なんでそう思うね」

「なんでって、あんな頑固者なんかの下につきたくはないわ」

「オゥ・・・これは、これは・・・」

エヌ・ジンはコルテックスのところには帰りたくは無いと言っているが、それでも相変わらず携帯を開けては閉め、開けては閉め――そして頭を抱える。

エヌ・トロピーはその様子を「可哀想に・・・」と思いながらじっと見ていた。

(これは――何かしてあげねば――見ていられない・・・)

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最終更新日(10.06.01)
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