Chapter9(3/6ページ目)
チビクマちゃん騒動

潜水艦の中では、ちょっとした混乱が起きていた。

コルテックスはずっと携帯電話を耳にあてている。

「おい、ジャッキー・・・ジャッキー!」

応答は無く、コルテックスは電話を切った。

「くそ・・・なにがどうなっているんだ・・・昨日の昼過ぎから連絡が無い。しかも、GPSの反応さえ無いじゃないか・・・」

ジャッキーの携帯電話が草むらに落ちていて、しかも電池が切れているのは知るわけが無かった。

コルテックスはふと、ニーナとスウィーティの言葉を思い出した。

『誰がアンタのとこに戻んのよ。ま、差し当たりアンタの性格だし〜、部下に逃げられた、ってとこかしら〜。
やっぱ〜、その性格を治さないとダメダメって感じ〜』

スウィーティにはこう言われたし、ニーナにもガツンと言われた。

「ワシは本当に見捨てられたのかな・・・まさか、な」

コルテックスはまたもや一人取り残されたような気持ちになった。

「・・・」

しばらくして、コルテックスが無言で立ち上がった。

「こうなったら――もう直々にやっつけたほうがいいのかもな・・・」

そう呟きながら、潜水艦を島に近づける。

しかし、ションボリとしたコルテックスにいつもの威厳は無かった・・・。

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最終更新日(10.06.01)
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