Chapter7(2/6ページ目)
一夜明けて・・・

真上から光を当てられているような気がした。

そして、とても暑い・・・

「う〜ん・・・ここはどこ?だじょー・・・」

・・・。

・・・。

・・・。

・・・?

・・・!!!

「っあ!寝てしまったじぇ!大変だじょー!」

上を見ると、太陽は真上にあった。

ジャッキーは半目をさらに細めてそれを知った。

クラッシュの家を見ると、ドアが開けっ放しになっていた。

しかし、誰かがいるような気配が全くしない。

それを見たジャッキーの目は、逆に見開いた。

「見張りをしていたのに見逃しちゃったじょー・・・海岸にいるかな・・・?」

海岸へは少し行けばあっという間に着く。

ジャッキーは海岸の端っこに出て、クラッシュ達を探した。

「あっ・・・」

すぐに見つかった。

クラッシュ達は海にいて、水をかけあって遊んでいるようだ。

アクアクはその傍にあるビーチチェアの上にちょこんと乗っていた。

元々ハリモグラのジャッキーにとって、大量の水の近くというのはあまり好意的では無い。

海水となると尚更だ。

「う〜、良く見たいけど、これじゃ近づけないじょー。それと、クラッシュにクランチ・・・何をやっているじょ?」

遠目なので良く分からないが、二人は何かデレデレしている・・・

どう見ても、水を掛け合っているようには見えない。

「もしかして、二人ともココに惚れてるのかじょー?そんなの、冗談にも言えないじょー。ボクちんのほうが空手とか得意だもんね!」

変な対抗心・・・。

ジャッキーはその場で憂さ晴らしをするかのように技を連発させた。

某ネコ型ロボットのマジックハンドがあったら、きっとココはみるみるボコボコになっていったに違いない。

「ふぅ・・・気が済んだじょー。そうだ、今がチャンスだじょー」

ジャッキーはまた携帯電話を取り出し、コルテックスの番号に発信した。



「もしもし、どうしたんだ、ジャッキー?今ランチタイムだったんだが――」

受話器の向こうからはモグモグと食べている音が聞こえてくる。

「今ヤツらは油断しているじょー!やるなら今がチャンスだじょ!」

「なぬ?気が付かんかった、すぐ向かう!」

ブチッ!

コルテックスは即座に電話を切った。

ジャッキーは準備のため、さらにクラッシュ達に近付く。

やっぱり、敵の最期を見るのは、ボスの近くがいい。

そんな理由から、ジャッキーはビーチチェアのすぐ後ろにある木の陰の茂みの中に隠れることになっていた。

そこなら、見つかることはないだろう。

ただ、これには弱点があった・・・。

茂みは体に触れるとガサガサと音を立てた。

それが運悪くアクアクの耳に入ってしまったのだ。


(この後クラッシュ達がどうしたのかは、Chapter2の通りである。コルテックスが攻撃を行使する前に海岸を後にしてしまったのだ。ここからはChapter2の後の話となる)

[1]前項(1/6)
[3]次項(3/6)

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最終更新日(10.06.01)
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