Chapter14(1/9ページ目)
会いたくない、けど会う

クラッシュとジャッキーがタスマニアに戻ろうとしているとき、クランチは大変なことになっていた。

きっと、自分を運んできたのはスウィーティだ、間違いない。

手足をくくりつけられているのに気付いてから1時間は経った。

でも、何にも起きない。

なんだか、あのときと似ている気がする・・・ (まぁ、思い出したくもねぇけどよ・・・)

暇だから、いっそのこと叫んでみるか――

クランチがそんなことを考えていると、前の扉が開いた。

唐突だったから、クランチはビックリした。

(もしかして、スウィーティの野郎か・・・?)

開いた扉の向こうからゆっくりと歩いて来たのは――

・・・ブリオだ。

ニトラス・ブリオ。

クランチとの関わりは少ないが、クラッシュから話は聞いていた。

「超気まぐれ屋」らしい、それがブリオの印象だった。

ブリオは、何故かビクビクしながら入って来た。

「挙動不審」と言うほうが合っているかも知れない。

後ろを振り向きたいけど、怯えているせいでそれが出来ないと言った具合だろうか。

ブリオの後ろからはまだ何人か来るようだ。

まずは――

なんと、ニーナがいた。

ブリオはニーナに脅迫されたのか(そうに違いないと思う)、かなり怖がっている様子だった。

さらに、スウィーティも一緒にいる。

ニーナがブリオを怖がらせているのを楽しそうに見ている。

小悪魔のオーラをむんむんと振り撒いていた。

ヤバいぞ、この状況・・・。

これじゃ、まるで――

クランチは焦りからか混乱した。

もう、何がどうなってんだか。

(チッ――また最悪の毎日が戻ってくるのか・・・)

クランチは最悪の状況を想定した。

そして、この前よりも強く、クラッシュを一目見たいと想った。

願いが届けばいいのだが――

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最終更新日(11.04.13)
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