Chapter13(2/6ページ目)
会いたい、けど会えない

――。

今、俺はどこか冷たい金属の部屋に閉じ込められている。

海岸に出て、あのタスマニアン・デビルの野郎に会って、それからは良く覚えていない。

多分襲われたのだろう、気付いたらこの状態になっていたのだ。

どれだけ姑息なんだ、俺を襲った奴は。

まあ、正々堂々と向かってきたところで奴は俺に勝てなかっただろう・・・けど。

それより、このパターンは俺が物心ついたときと同じだ。

つまり――ここは研究所。

誰の研究所かは知ったこちゃあ無いが、俺は実験台にされるようだ。

(――チッ・・・)

クランチは、心の中で舌打ちをした。

音を立てようが立てまいが、そこにはクランチ以外誰もいない。

音を立てたところで、どうにかなるわけでは無かった。

(クラッシュ・・・)

・・・。

・・・。

クランチが最後に見たクラッシュは、自分に対してかなり怒っていた。

(・・・もう一度会ってから、こうなりたかった・・・)

クランチはそう思いながら、また解放して欲しいと願い続けた。

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最終更新日(11.04.13)
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