入口 >> トップページ >> 小説 >> チョロQ 最速伝説? >> Chapter 6
チョロQ 最速伝説?


-サイトマップ -戻る
Chapter 6 チョロ砂漠へGO! (後)

レースは二周目に入り、現在トップはバラートだ。

そして海に入る。

ここでは先ほどのように車体の重い車が有利で、ベンジーがトップに出る。

海から出ると、海岸を走り、橋げたに入る。

ここはスピード勝負なので車体の軽いバラートやシルベスタが強い。

このような抜きつ抜かれつの順位変動がおきたまま三週目に。



中間順位
1位 バラート
2位 シルベスタ
3位 ハセガワ3131
4位 クワーノ
5位 ベンジー
6位 コイーン
7位 メタルビート
8位 ブラウンドッグ
9位 ファニーギャロップ
10位 パープルシャドウ



<さあ、ついにファイナルラップです! 1位から6位までは予想のつかない展開となっております!
いったいどうなるのでしょうか。おっと、先頭グループが海に入りました。今まで通り、ベンジーが速いです、、、>

そして海を出て橋げたへ。

この時、6台はサイドバイサイドの状態だった。

そして橋に乗った瞬間、なんと支えていたロープが切れて、橋が落ちてしまった。

ヘビー級のチョロQが一斉に乗ったため、支えきれずに落ちたのだ。

<おおっと! なんと橋が落ちた! レスキュー隊が選手を救助へ向かっている! 選手は無事なのか・・・>

(バラート、ハセガワ3131・・・・・・待ってろよ、今助けてやる!)

なんとアグネスはスタンドを飛び出して事故現場へと向かった。

<そこの観客の方! 危ないですよ!>

「僕の友達だ! 放ってはおけないんだ!」

事故現場は、ウエストビーチで一番のホテルの目の前だった。

レスキュー隊が既に6台を引き上げていた。

どうやら全員無事のようだった。

「ホッ。良かった・・・」



<今回のレースは無効となりました。そこで、このレースの出場車は4日後にチョロ砂漠で行われるレベル1のレースに出場することになりました。
なので、チョロ砂漠は全部で20台のレースとなります>

「じゃあ、バラートやハセガワ3131とまた一緒に・・・?」

「うん、そうみたいだね」

「まあ、良かったじゃん。チョロ砂漠では負けねーぞ」



次の日アグネスは、バラート、ハセガワ3131と共にチョロ砂漠を目指した。

もう砂漠が見えてきている。

あと5分そこいらで町につく。

「――それでさ、終盤に入っちゃって、もう優勝は無理かな・・・なんて思っちゃって。
でもあきらめなくて良かったよ。初級サーキットのときの、お前の技を利用させてもらったぜ」

「え?カーブでタイヤをスライドさせて曲がるヤツ?」

「おう、それそれ」

「それはドリフトだよ。君たちってそんな高度な技が使えるの?」

「高度な技?!」

アグネスとバラートは、ハセガワ3131に同時に言った。

「う、うん。プロ中のプロでもなかなかできないんだから。僕の出身地ではドリフトをする車はいないけど、バラートのいるチョロQアイランドのレーサーはドリフトばかりやっているはずだよ」

アグネスとバラートは、少し誇らしげな気分になった。



10分後、チョロ砂漠フリーガレージ――

「レースまで何日かあるけど、どうする?」

「街を探索してみようぜ」

「うん、いいね。三人とも別行動にしよう。広い街みたいだから」

アグネスは、メインストリートをぶらぶら。

バラートは、コースを突っ走る。

つまり、慣らし運転だ。

ハセガワ3131は、聞き込み調査。

何の調査をしているのか。

「あのー、ちょっとお尋ねしたいことがあるのですがよろしいでしょうか」

「ああ、別にかまわないが」

「私はレーサーなのですが、この町のコースについて聞きたいんですよ。特徴とか、注意したいポイントとか」

「う〜ん、そうだなあ・・・特徴はなんと言っても『暑い』ってことかな」

「ふむふむ」

「前半から飛ばしすぎると、返って後半にばててしまうコースで、体力に自信のないチョロQは、このコースを棄権することをお勧めするね。
それに、オンロードとオフロードが半々にある複合コースだ。両方の路面に適したタイヤで無いとダメだな。
できれば新チョロQワールドのバルンタイヤがいい。ないならオールラウンドが無難だな」

「なるほど(よし、バルンタイヤは持っている!)・・・」
「コースは、結構きついカーブが多い。クイック以上は必須だな。特に遺跡の中のヘアピンカーブは、長い直線の後にくるから、十分な減速が必要だ。あと、後半はよく跳ねるから、重たい装備だと有利だと・・・でも重たすぎるとタイヤが砂にはまるぞ」

「はい。詳しい情報ありがとうございました」

「いいよいいよ、礼なんて」

「では失礼させていただきます(よし! 今回はいただきだ!)」



 バラートは、チョロ砂漠で使用されるコースを走り込んでいた。

「っく、このコースは攻めがいがあるじゃないか・・・さすがの俺もすぐへばるぜ、はぁ・・・ランク2のコースだな、ここは」

バラートは、あくまでも自分で走って攻略法を見つけるタイプ。

「このコースはタイヤの選択が重要だな・・・それにステアも欠かせない。シャーシは・・・軽いほうがいいな」



アグネスは、パーツショップに立ち寄っていた。

「いらっしゃいませ。まあ、まずは当店特製オイルを一杯どうぞ」

「あ、どうも。どんな効果があるんですか?」

「簡単に言えば暑さに強くなりますね、それにゼンマイがオーバーヒートしにくくなるんです。多数のレーサーがリピーターになって、わざわざ購入する方もいらっしゃいます。現在、10リットル単位で1000Gですが、いかがでしょうか」

「う、今はちょっと足りないです・・・」

このショップでは、ブレーキの品揃えが豊富だ。

ただ、アグネスはまだそれほどエンジンの性能がよくないので、装備しても逆効果だと思い、今は、買わないでおくことにした。

これが裏目に出るとは・・・

「どうも。参考程度に見させていただきました、では」

「ありがとうございました。またのご利用をお待ち申し上げます」



「あのオイル、本当に効果があるみたいだ。さっきより暑いのに慣れてきたかも・・・・」

こうしてそれぞれのやり方でレースの対策をした――



QC暦0098年4月1日(水)
走行距離 38Qkm
所持金 950G
ポイント 7ポイント
??? ???