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ChoroQ Summer Medley 詳細
■イントロダクション
チョロQシリーズのBGMは、レースゲームの中でも特に個性のあるものだと思います。
専用につくられたものなのに、生ギターの演奏が入っていたり、色々手が込んでいるのです。
他にもいろいろありますが、チョロQシリーズのBGMは一般にとても高い評価を受けています。
それは、音楽がただの付随物ではなく、ゲームの一要素として定着できるものであったからでしょう。
今回、恐縮ながら、そのチョロQのBGMを4曲繋ぎ合わせて、メドレーを作ってみました。
勿論、私の技術が低いので何をやっているのか分からなかったり、残念な部分もあるかもしれません。
それでも、持っている精一杯の気持ちで、チョロQサウンドを吹奏楽風のメドレーで再現してみる・・・それに挑戦してみました。
・・・毎回イントロでつまらない物書きをしていますが、その理由は、どの曲もそれだけ思い入れのある曲ばかりだからです!
ですが、長くなると終わらなくなるので、早速曲順と簡単な解説を書いていきたいと思います。
■曲順と、曲ごとの詳細
・1曲目(00:23〜)・・・夏の山(チョロQ2)
テンポ・・・アレグレット、調号・・・D-Dur
1曲目から、早速気持ちの良い夏曲の登場です!
コースの方は、洞窟の中を走ったり、滝を抜けてジャンプしたり、とてもアスレチック要素のあるチョロQらしいコースです。
BGMのほうも、それに合わせて夏が来たことに対する嬉しさ、躍動感、そんなものを感じさせてくれます。
このコースでは、せいそうしゃ(と、WGPではオールドファンも)滝つぼをジャンプで超えられないのが記憶に残ります。
編曲では、基本的に木管楽器がメロディーをけん引します。中盤部分はホルンをフィーチャーしました。
1回目のサビが終わったら、原曲のギターソロには入らず、次の曲へ繋ぎます。
・2曲目(02:08〜)・・・7/8[夏は夜](チョロQ3)
テンポ・・・アレグレット、調号・・・Es-Dur
風流な日本の四季、それを再現したのがチョロQ3の四季シリーズのコースです。
ゲームが進んで行くと、コースの風景は春から夏、秋、冬と変化していきます。
春は桜が咲き乱れ、夏は夜に花火が打ち上がり、秋は一面紅葉し、冬は厳かな静けさに包まれる・・・
レース中にも周りの風景に見とれてしまうのは、日本人だからこそかもしれません。
今回は、その中より夏がテーマのコース「夏は夜」より、「7/8」をチョイスしています。
編曲では、前の夏の山から、いわゆるBメロへ繋ぎます。サビ部分と中間部などを演奏し、次の曲に繋ぎます。
メドレー全体での雰囲気を統一するため、このメドレーでは敢えて長調(明るいハーモニー)に変えてみました。
・3曲目(03:16〜)・・・海(チョロQ2)
テンポ・・・アレグロ、調号・・・E-Dur
原曲は爽快感溢れるシンセが特徴的なBGMです。
とにかく「爽やか」。この一言に尽きる曲だと思います。
コースの方も入っていて気持ちが良いものです。魚が沢山いたり、色とりどりのサンゴが見られる海の中を走り、
ヨットと海を横目に砂浜を走り、小島をすり抜ける桟橋を渡り、森の中を駆け抜ける・・・最高です。
編曲では、いきなりサビに入ります。他の部分は吹奏楽編成ではあまり面白い出来になりそうになかったからです。
トランペットとトロンボーンの爽やか金管ブラスの響きでメロディーが奏でられます(という設定。生音じゃないから実際は爽やかじゃない)。
尚、原曲ではベースがかなり激しい動きをしています。
低音の管楽器部隊は割と大人しめのフレーズに変更しましたが、弦ベースはなるべく元のままを維持しました。
そして、弦ベースを強調する編曲にしたので、みんながとてつもない低音パートを演奏しているように聞こえています(苦笑)。
実際は割とシンプルな楽譜に書き換えてあるのでご安心を(?)。
・4曲目(03:42〜)・・・未使用曲2[BGM13](チョロQ2)
テンポ・・・プレスト、調号・・・G-Dur
音楽にフュージョンというジャンルがあります。
特定のジャンルに囚われないもので、歴史的にはロックから派生したものらしいです。
つまりは作曲者の意図や想いが存分に発揮されるジャンルであり、その中には多種多様で面白い曲が沢山あります。
この未使用曲2[BGM13]は、作曲者の梅垣ルナさんが自由な発想で作ったフュージョンです。
曲中にはさざ波の音が入っていたり、同じチョロQ2の夏曲に似ているので、本来は海で使うつもりだったのかもしれません。
(梅垣ルナさんのTwitter[現在は削除されています]によると「自由に作ったほうが海のBGMに採用された」のだそうです)
この編曲では、イントロから始まり(但し、ギターグリッサンドは削除しました)、1回目のサビまで一通り続きます。
かなり速い曲ですので、裏で動いている16部音符のリズムは殆どカットしました。代わりにホルンの8部刻みが入っています。
今までの総集編か何かというように、それまでの曲の一部フレーズが対旋律で登場します。
サビを一度違う編成で繰り返した後、ドラムソロから一気に畳み掛けるようにメロディーが来て、バスの重い一発で収束します。
その後、冒頭の再現部があり、フィナーレをしっとりと迎えます。
■表現してみたかったこと(超主観的)
今回のメドレーでは、タイトルの「ChoroQ Summer Medley」にあるように、チョロQシリーズの夏に関する曲を集めています。
しかも、3曲はチョロQ2のものであり、殆どは梅垣ルナさん作曲のものを採用しています(「夏の山」のみ、本山明燮さん)。
今回のテーマは、「ひと夏の思い出」です。
夏の思い出を、ふと振り返ってみて、楽しかったこと、素敵なこと、それを一冊の本のように最初から見返してみる・・・。
そんな、ちょっとしっとりした設定があります。
冒頭部の「未使用曲2」では見返してみる、その部分から始まります。
夏と言えばウキウキする、レジャー、そんなイメージが他の季節より多いかと思います。
そのウキウキを、まず1曲目にくる「夏の山」に割り当ててみました。
2曲目の「7/8」はどちらかと言えば静かな曲ですが、花火を見たとか、ちょっと夜に語り合うとか、
そんな「しんみり」とくるような場面を思い出す、という設定で採用しています。
但し、暗い思い出ではありません。それを、長調に転調にたことで表現しています。
「海」では、冒頭の「夏の山」とは打って変わって、実際に夏を楽しんでいる、そんな場面を連想しています。
最後の「未使用曲2[BGM13]」では、「夏は楽しかった!」という単純で気持ちの良い結論を持ってきました。
振り返りの総集編なので、今までのウキウキ、しんみり、はしゃぎ感が途中に挿入される、今までの曲のフレーズに現れています。
そして最後は、もう一度、ちょっとだけしんみりしてみる。夏が続いてくれたらいいのに、という後ろめたさもあります。
「あぁ、夏が終わったんだなあ・・・」と。
かなり主観的ですが、私のイメージ構想はこんな感じです。
この表現が出来ているかは分かりませんが、自由な発想で聴くのが一番でしょう。